2011年07月04日

世親から法然までの浄土教思想史

 

※専門家でも何でもない、一介の大学生が授業で作成したレポートです。この文章を「参考文献」にしたり「引用元」にしたりしても、あなたの論文の信頼性を高めることはできません。ご注意ください。

 

 

浄土教の基礎は、4世紀ごろのインドの僧・世親が記した『浄土論』に見ることができる。

 

それまでは、輪廻転生の輪から外れて苦しみから逃れる方法と言えば、厳しい修行によって悟りを開くことだけだった。

しかし、世親は『浄土論』(『無量寿経優婆提舎願生偈』)において、大乗仏教の根幹にあるのは「厭離穢土、欣求浄土」(汚らわしい現世を嫌って離れ、浄土に行くことを望む)の思想であることを明らかにした。つまり、精神的・身体的・金銭的に恵まれず修行のできない凡夫も、阿弥陀如来が住まう極楽浄土に生まれ変わることによって、煩悩や苦しみから解放されるというのである。

 

ではどうすれば往生し、浄土に行くことができるのだろうか。

 

6世紀ごろ、中国浄土教の始祖である曇鸞は、『浄土論』の注釈書である『浄土論註』(『無量寿経優婆提舎願生偈註』)を記した。

この書物では、阿弥陀如来が立てた四十八願の中の一つ、第十八願が重視されている。すなわち、「浄土に行きたいと願う一切衆生を極楽浄土に生まれ変わらせるまでは、自分一人で悟りを開いて解脱することはしない」という決意である。これによって、いかなる凡夫であっても、第十八願を立てた阿弥陀如来にすがりさえすれば往生を遂げることができるということが説明された。

また、自分一人が輪廻転生の苦しみから解放されるより、皆が解脱できるまで何度も現世に戻ってきて衆生の往生のために尽力すること(還相廻向)の方が尊いのだという考えも示されている。

 

その後、唐代の僧・道綽は「阿弥陀如来の姿を思い浮かべる観想さえ行えばよい」と考えたが、その弟子の善導は著書『観無量寿経疏』において、「観想はできるに越したことはないが、誰でもできるというほどの易行ではなく、むしろ難行である。そんなことをしなくても、ただ南無阿弥陀仏と口称するだけで、阿弥陀如来は人々を浄土に連れていくと宣言しているのだ」と主張し、以後の浄土教では念仏が最も重要な行いとなった。

 

さて、日本に浄土教が入ってきた時期だが、万葉集に収録されている大伴旅人や山上憶良の歌の内容から考えると、8世紀前半にはすでに知識人の間に浄土教が浸透していたことが分かる。

しかし、庶民にまで浄土教が広まるのは、平安時代になってからだった。

 

比叡山延暦寺を総本山とする天台宗は、それまで法華経を最重要視していたのだが、彼らの計算上1052年から始まることになっていた末法の世に備えて、門徒に浄土教を学ばせることにした。

この教えは天台浄土教として隆盛した。

源信は『往生要集』を著し、地獄がいかに恐ろしいか、浄土がいかに素晴らしいか、どうやって往生するかを解説した。

これに感銘を受けた公家の息子たちは、絵師に地獄絵図を描かせた。この絵は一般民衆の目にも触れることになり、浄土教が日本に広まったのである。

 

しかし、天台宗では寺院への献金を重視する考えが根強く、念仏を唱えさえすれば往生できるという本来の浄土教の教えが日本で確立されるには、法然の登場を待たなければならなかった。

 

法然(1133~1212)は9歳の時に父を殺害されたが、父の遺言に従い、仇打ちはせず出家する道を選んだ。

比叡山で学んだ彼は優秀な僧になった。だが、自分一人がいくら優秀になったところで、源平の争乱に巻き込まれて苦しむ人々を救うことにはつながらない。

悩んだ法然は、源信の『往生要集』を読み直した。そして、本来修行や学問などは二の次であり、口称こそが浄土教の要であるということに気付いたのである。

浄土教の本質を理解した彼は、比叡山を降りると、ひたすら念仏を唱えるだけでよいという「浄土宗」を開き、人々を往生させることに尽力した。

 

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