2012年12月1日
神義論についての意見です。
※「この世に悪はあるだろ? だから神なんていないんだ」という話ではないので読み間違えないで下さい。
歎異抄要約の下の方にある感想で、「仏や善悪が実在するかどうかは別として、信仰に矛盾がないのはいいですね」と書いたことから発展して。
僕は神も仏も霊魂も信じていません。否定しているのではなく、単に「感じられないからあると思えない」、それだけです。信仰に身を捧げる人のことはすごいなあと思っています。
でも、信仰があるという割に矛盾がある人には、「本当に信仰してるの? 周囲に流されてるだけなんじゃないの?」と突っ込みたくなります。
信仰に矛盾があるというのは、例えば「この世界は全知全能で完璧な善である神が創った、けど……何故か悪がある……あ、あるもんは仕方ない! 悪め、世界を汚しおって!」というような考え方のことです。
神が実在していて、「誰からも生み出されずに存在している」「無から有を生み出す」という大矛盾さえ可能とする全能超越者であるなら、人間の自由意志で行動を選択させても(善も悪も選べるようにしても)「何故か」悪が発生しないという矛盾だって簡単に実現できるのではないでしょうか。
それができるのにしないのであれば、悪を放置している神を完全な善とは言えませんよね。
この世が全知全能で完璧な善である神の創造物だと信じるなら、徹底して、この世には悪はないと言い切ってほしいです。それができないのは、信仰心が足りないからでは……と疑ってしまいます。
創造神を完全無欠の善と信じるなら、この世に悪はないと考えるしかないと思います。
関連記事:アウグスティヌスの「悪」
教父アウグスティヌスの著書を足がかりにして、この話をもっと詳しく考えました。
【関連動画】
Pain of Salvation "Vocari Dei"
理不尽な苦痛に対する疑問と、世界を創ってくれたことへの感謝……。
多くの人から集めた神様へのメッセージが、音楽とともにとめどなく流れていきます。
海外の楽曲ですが、コメントで日本語訳をつけてくださった方がいらっしゃるので大丈夫。
最後の方に入っている日本語の声にも注目してみてください。
この曲を作ったスウェーデンのバンド、Pain of Salvation の日本語ファンサイトにも、日本語訳が掲載されています。
http://painofsalvation.jp/arch/vocaridei.html